概要・沿革

概要

日本歯科医学会とは、公益社団法人日本歯科師会の中に設置された、25の専門分科会と21の認定分科会を擁する学術研究組織である。学会会員は分科会の会員および日本歯科医師会の会員から構成されている。

目的

日本歯科医学会は、歯科医学を振興することによって歯科医療を向上し、国民及び人類の福祉に貢献することを目的とする。

活動

本学会は、上記の目的を達成するため、日本歯科医師会の事業のうち次の活動を行っている。

  • 歯科医学に関する科学及び技術の進歩発達に関する事柄

  • 学術大会開催に関する事柄

  • 専門分科会及び認定分科会への助成

  • 専門分科会及び認定分科会間の緊密な連繋

  • 日本歯科医師会会長の諮問に対する答申又は建議

  • その他学会の目的を達するに必要な事柄

具体的には、調査研究活動(学術研究事業、歯科学術用語の検討)などを行っている。
また、機関誌として日本歯科医学会誌(オンラインジャーナル)を発行している。それと同時に、我が国の歯科医学の現状を海外学術機関に周知するため、英文雑誌として「The Japanese Dental Science Review」(オンラインジャーナル)を発行している。
日本歯科医学会総会(学術大会)は、昭和28 (1953) 年から昭和38 (1963) 年までは隔年で開催されてきたが、昭和41 (1966) 年に第11回、昭和44 (1969) 年に第12回を開催してからは、原則的に4年毎に開催されている。

沿革

わが国の近代歯科医学の歩みは、慶応元(1865)年に外国人歯科医師(米国)が来日したことに始まる。
歯科医学会の初出は、明治26(1893)年初の歯科医師の有志団体「歯科医会」が発足後、それに付随し明治35 (1902) 年に「日本歯科学会」が誕生したことによる。明治36 (1903) 年11月27日に「日本歯科医学会」と呼称するに至った。それ以降、大正期から昭和20 (194 5) 年までは、「年次大会」の形式で行われてきた。
戦後歯科の学会は、昭和24(1949)年日本歯科医師会学術会議でスタートした。各部会を総合した歯科学会が誕生したのをもって嚆矢とし、第1回総合歯科医学会が開催された。昭和32 (1957) 年に「歯科医学会」から「日本歯科医学会」と改称、昭和35(1960)年に常置された。昭和49(1974)年、日本歯科医学会の会員は歯科医師会会員と各分科会会員の両者で構成されることとなった。

歴代の日本歯科医学会会長

任期 会長
第28代 令和5(2023)年7月1日~令和7(2025)年6月30日 住友 雅人
第27代 令和3(2021)年7月1日~令和5(2023)年6月30日 住友 雅人
第26代 令和元(2019)年7月1日~令和3(2021)年6月30日 住友 雅人
第25代 平成29(2017)年7月1日~平成31(2019)年6月30日 住友 雅人
第24代 平成27(2015)年7月1日~平成29(2017)年6月30日 住友 雅人
第23代 平成25(2013)年7月1日~平成27(2015)年6月30日 住友 雅人
第22代 平成23(2011)年4月1日~平成25(2013)年6月30日 江藤 一洋
第21代 平成21(2009)年4月1日~平成23(2011)年3月31日 江藤 一洋
第20代 平成18(2006)年4月1日~平成21(2009)年3月31日 江藤 一洋
第19代 平成15(2003)年4月1日~平成18(2006)年3月31日 斎藤  毅
第18代 平成12(2000)年4月1日~平成15(2003)年3月31日 斎藤  毅
第17代 平成9(1997)年4月1日~平成12(2000)年3月31日 斎藤  毅
第16代 平成6(1994)年4月1日~平成9(1997)年3月31日 関根  弘(~1996年9月29日)、斎藤  毅(1996年11月25日~)
第15代 平成3(1991)年4月1日~平成6(1994)年3月31日 砂田 今男(~1991年11月30日)、関根  弘(1992年1月25日~)
第14代 昭和63(1987)年4月1日~平成3(1991)年3月31日 砂田 今男
第13代 昭和60(1985)年4月1日~昭和63(1987)年3月31日 真泉 平治(~1986年11月28日)
第12代 昭和57(1982)年4月1日~昭和60(1985)年3月31日 白数 美輝雄
第11代 昭和55(1980)年4月1日~昭和57(1982)年3月31日 白数 美輝雄
第10代 昭和53(1978)年4月1日~昭和55(1980)年3月31日 白数 美輝雄
第9代 昭和51(1976)年4月1日~昭和53(1978)年3月31日 白数 美輝雄
第8代 昭和49(1974)年4月1日~昭和51(1976)年3月31日 白数 美輝雄
第7代 昭和47(1972)年4月1日~昭和49(1974)年3月31日 白数 美輝雄
第6代 昭和45(1970)年4月1日~昭和47(1972)年3月31日 杉山 不二
第5代 昭和43(1968)年4月1日~昭和45(1970)年3月31日 鈴木  勝
第4代 昭和41(1966)年4月1日~昭和43(1968)年3月31日 鈴木  勝
第3代 昭和39(1964)年4月1日~昭和41(1966)年3月31日 檜垣 麟三
第2代 昭和37(1962)年4月1日~昭和39(1964)年3月31日 檜垣 麟三
第1代 昭和35(1960)年4月1日~ 昭和37(1962)年3月31日 長尾  優

日本歯科医学会分科会小史

          
令和4(2022)年度日本デジタル歯科学会が認定分科会に登録。25専門分科会、21認定分科会となった。
令和3(2021)年度日本口腔内科学会、日本睡眠歯科学会が認定分科会に登録。25専門分科会、20認定分科会となった。
平成31(2019)年度日本スポーツ歯科医学会、日本有病者歯科医療学会が専門分科会に加入。25専門分科会、18認定分科会となった。
平成29(2017)年度日本歯内療法学会、日本レーザー歯学会が専門分科会に加入。23専門分科会、20認定分科会となった。
平成27(2015)年度日本口腔検査学会が認定分科会に登録。21専門分科会、22認定分科会となった。
平成25(2013)年度公益社団法人日本歯科医師会(定款第43条)の学術研究組織となる。日本口腔リハビリテーション学会、日本口腔顔面痛学会が認定分科会に登録。21専門分科会、21認定分科会となった。
平成24(2012)年度日本口腔腫瘍学会が認定分科会に登録。21専門分科会、19認定分科会となった。
平成22(2010)年度日本外傷歯学会、日本口腔診断学会が認定分科会に登録。21専門分科会、18認定分科会となった。
平成21(2009)年度日本顎変形症学会、日本スポーツ歯科医学会、日本顎顔面補綴学会、日本顎咬合学会、日本磁気歯科学会、日本小児口腔外科学会、日本顎顔面インプラント学会が認定分科会に登録。21専門分科会、16認定分科会となった。
平成20(2008)年度日本臨床口腔病理学会、日本接着歯学会が専門分科会に加入。21専門分科会、9認定分科会となった。
平成19(2007)年度認定分科会を新たに設置した。日本レーザー歯学会、日本口腔感染症学会、日本有病者歯科医療学会、日本歯科心身医学会、日本接着歯学会、日本臨床歯周病学会、日本歯内療法学会、日本歯科審美学会、日本顎口腔機能学会、日本歯科東洋医学会が登録した。19専門分科会、10認定分科会となった。
平成17(2005)年度日本歯科医学教育学会、日本口腔インプラント学会、日本顎関節学会が加入。19専門分科会となった。
平成11(1999)年度日本障害者歯科学会、日本老年歯科医学会が加入。16専門分科会となった。
平成4(1992)年度日本歯科薬物療法学会が加入。14専門分科会となった。
昭和57(1982)年度日本歯科材料器械学会と歯科理工学会が統合し、名称を日本歯科理工学会に変更。13専門分科会となった。
昭和49(1974)年度臨学一体、学会財政基盤の確立等を中心とする機構整備のため規則改正。日本歯科医史学会と日本歯科医療管理学会が加入。14専門分科会(分科会から名称変更)となった。
昭和48(1973)年度日本歯科麻酔学会と歯科理工学会が加入。12分科会となった。
昭和47(1972)年度日本歯周病学会が加入。10分科会となった。
昭和42(1967)年度日本小児歯科学会が加入。9分科会となった。
昭和39(1964)年度日本歯科放射線学会が加入。8分科会となった。
昭和35(1960)年度歯科基礎医学会、日本歯科保存学会、日本補綴歯科学会、日本口腔外科学会、日本歯科材料器械学会、日本矯正歯科学会および日本口腔衛生学会の7専門分科会をもって組織され、現名称(日本歯科医学会)となる。
昭和24 (1949)年度日本歯科医師会学術会議総合歯科医学会を歯科補綴学部、歯科保存学部、口腔外科学部、歯科矯正学部、歯科基礎学部、供覧示談部、展覧陳列部の7部会で運営。
日本歯科医学会について